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wiki:カザフ大虐殺 [2025/02/23 15:15] – dokuwiki-admin | wiki:カザフ大虐殺 [2025/02/27 19:09] (現在) – [カザフ人大移動の著名な参加者] dokuwiki-admin | ||
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**カザフ大虐殺**とは1946年から1948年にかけて、中央アジアで行われた[[wiki: | **カザフ大虐殺**とは1946年から1948年にかけて、中央アジアで行われた[[wiki: | ||
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+ | 第二次世界大戦の熾烈を極めた東部戦線の激闘は枢軸軍の勝利に終わり、[[wiki: | ||
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+ | 中央アジアとシベリアに残るロシア共和国残存勢力は政府瓦解による無政府状態もあって、恐慌に陥った。結果として国内では[[wiki: | ||
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+ | 1946年夏の第二次世界大戦終結に前後して、シベリアよりカザフ人への組織的な虐殺が開始された。軍部残党と民兵は残存行政の指示に従ってカザフ人村落を襲撃し、生き残ったカザフ人から食糧や財産などを没収して荒れ地に追放した。カザフ人側もロシア共和国軍の復員兵を中心に戦闘組織を結成し、抵抗とともに虐殺の報復を展開していった。 | ||
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+ | このような事態に対し、日本軍は虐殺の応酬を鎮めるのでなくむしろ煽動していった。1946年10月26日にはチタで蒙古駐屯軍の独断先行による「北方民族会議」が開催され、カザフ人を含むアジア系少数民族代表者が参加し、独立闘争が激励された。トルキスタンが成立する直前の11月29日にカザフ人勢力は「カザフ軍団」を名乗って「[[wiki: | ||
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+ | 日本軍は特務工作と軍事介入を通じてサハ国、トゥバ国、ミヌシンスク政府、アルタイ国など次々とアジア系民族を独立させたが、カザフ人の住む中央アジア北部は距離が遠くその工作は困難を極めた。カザフ軍団はトルキスタン人民共和国とシベリア共和国に南北から挟撃されてじわじわと支配地域を失い、ついに民族の絶滅を避けるために日本軍支配地域へ向けて大移動を決断した。これを「カザフ大移動」または「カザフ人の東遷」という。 | ||
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+ | 辻政信に煽動された日本軍は支配地域を広げるためまたもや独断先行で軍事行動を起こし、1947年5月から始まった「サヤン作戦」でイルクーツクから[[wiki: | ||
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+ | ====== 犠牲者数 ====== | ||
+ | 1946年当時、カザフ民族は全体で約400万人ほどいたとされる。このうち戦争末期の混乱と虐殺のため約100万人が死亡し、約140万人が大移動に参加した。日本軍によれば入植したのは約105万人で、後の東カザフ国に約101万人、アルタイ国に約4万人である。アルタイ国は同じテュルク系民族のアルタイ人の国家だが、数の上でロシア人に圧倒されていたので、カザフ人を歓迎した。 | ||
+ | 移動に参加せず虐殺から生き残ったのは約160万人だが、居住しているのはソ連とトルキスタンのみで、シベリア共和国からは文字通り絶滅したと言える。この虐殺の結果シベリア共和国は中央アジア北部を併合する形でシベリアの領土を増やし、ソ連と日本から逃れたロシア人難民の土地を確保したのだった。 | ||
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+ | ====== 報復 ====== | ||
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+ | 大虐殺を受けてカザフ人は入植先でロシア人住民への虐殺を繰り返した。土地と財産を奪って入植し、かつて自民族が被った受難を他民族へもたらす立場となった。さらに、東京から半独立的な関東軍の指示により[[wiki: | ||
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+ | ====== カザフ人大移動の著名な参加者 ====== | ||
+ | * サドゥク・アマンジョロフ(Аманжолов, | ||
+ | * ハレル・ガッバソフ(Габбасов, | ||
+ | * アリジャン・バイグリン(Байгурин, | ||
+ | * ハレル・ドスムハメドフ(Досмухамедов, | ||
+ | * ミルジャキル・ドゥラトフ(Дулатов, | ||
+ | * テリ・ジャマンムルィノフ(Жаманмурынов, | ||
+ | * バザルバイ・マメトフ(Маметов, | ||
+ | * ムスタファ・ショカイ(Шокай, | ||
+ | * シャハン・アルギバエフ(Аргинбаев, | ||
+ | * サガダト・ヌルマガムベトフ(Нурмагамбетов, | ||
+ | * タルガト・ベゲリディノフ(Бегельдинов, | ||
+ | * ラヒムジャン・コシュカルバエフ(Кошкарбаев, | ||
+ | * マリク・ガブドゥルリン(Габдуллин, | ||
+ | * カスィム・カイセノフ(Кайсенов, | ||
+ | * マフメト・カイルバエフ(Каирбаев, | ||
+ | * カリム・ヌルバエフ(Нурбаев, | ||
+ | * バルガベク・スレイメノフ(Сулейменов, | ||
+ | * ムタシュ・スレイメノフ(Сулейменов, | ||
+ | * セリク・キラバエフ(Кирабаев, | ||
+ | * ボタイ・バイザコフ(Байзаков, | ||
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